
良い患者になるためにはぜひ知っておいて欲しいことがあります。インプラントによる歯(インプラント義歯と呼ぶそうです)と通常の歯は、かなり構造が酷似しているのですが、それでもやはり違うところがあるということです。
まず、通常の歯根と歯肉の間にはクッションの役割を果たす歯根膜というものがあります。インプラントの場合にはこの歯根膜が形成されません。クッションがないわけですから、当然衝撃に弱いことになります。さらに、通常の歯の歯肉には、歯茎側と骨側と歯根膜側の3箇所から血液が供給されるのですが、インプラントには歯根膜がありませんから、歯茎側と骨側の2箇所からしか血液が供給されません。その結果、血液の供給が少なくなるため、通常の歯よりも感染に対する抵抗力が劣るそうです。
それから、これも歯根膜がないことが影響するのでしょうか。インプラントの場合、歯周ポケットが通常よりも大きくなってしまうため、その分どうしても歯周病のリスクが高まるのです。
ここまでの話は、主に「完成した」インプラント義歯についてですが、当然ながら「未完成の」インプラント義歯についてはなおのことです。治療が完了しておらず、人工歯根もまだ安定していない状態はなおのこと感染に対する抵抗力が弱いでしょう。
ようするに、一度インプラント治療を始めてしまったら、その後一生ずっと通常の方よりも入念にブラッシングを、それも絶対に毎日欠かさずにしなければならないということです。さらに、定期検診も絶対にサボらずに必ず受け続けなければならないということです。
それが出来なければ、インプラントの義歯がどれだけがっちりついていようと、歯肉がたちまち感染してボロボロになり、とてもとても噛むどころではなくなるのです。